2006年10月12日

観光地のトイレがしばしば流されていない理由

今日の話は「下」の話なので、食事中や食後の方の一部はお控えいただいた方がいいかもしれない。

子どもをもってみて「ああ、そうだったのか」と気がつくことが時にある。
これもそういう気づきの一つ。

昔、観光地や高速道路などの公衆トイレで、しばしば、使用後に流されていないトイレを見かけなかっただろうか。
男性はあまり記憶にないかもしれない。女性は基本的に個室を使用するから、一度も目にしなかった、という人はたぶん少なかろう。
店などで個室が1つしかないトイレではまず見かけないのだが、複数のトイレ、特に多数のトイレが並んでいる大きな公衆トイレでは、わりと見かけた気がする。
子どもだった私もそうだが、大抵の人はそういうトイレは気持ち悪いので近づかないらしく、多数の人が出入りしていても、普通のトイレに入っていく。流されていないトイレを自分で流して使う人はめったにいず、いつまでも流されないままに放置されていたりする。

しばらくして、やや大きくなった私は、そういうトイレを放置しておくのも気持ち悪いので、とりあえず見つけたら流してみるようにした(でも自分では使わないけれど)。
すると、意外と流れるのである。
それまで、そういったトイレは壊れていて流れないのかな、と漠然と思っていたので、「なんで壊れてないのに流さずに出ていくの?」という新たな疑問が湧いた。
大のほうなら、流してみたけど完全に流れなかった、なんてこともあるが、小のほうで、紙まで残してあったりするのも多いから、流してもみなかった、と考えるほかない。

私は疑問だった。
こういう人は、自分の家のトイレも流さずにいるんだろうか。そんなはずはない、自分の家では普通に流しているはず。なぜ公衆トイレではわざと流さないのか。
たとえ観光バスなどで急いでいても、流すのは一瞬だし、そもそも自分の屎尿や下を拭いた紙を他人に見られるのは恥ずかしいではないか。なんとか流してから去りたい、というのが自然な感覚じゃないんだろうか。少なくとも自分はそう感じる。
では、なぜ流されないトイレが存在するのか。

この長年の謎が、最近になって解けた。

上の娘は3歳すぎにトイレトレーニングが完全に終わり、大でも小でも、家では一人でトイレに行けるようになった。身体が大きいこともあり、4歳すぎには和式トイレでも問題なくまたげるようになった。
しかし、それでも、外出時にはトイレの個室のそばまで付き添わなくてはならなかった。なぜなら、普段行き慣れないトイレだと、水を流す場所がわからないからなのだ
外出先のトイレは、家のトイレと違い、タンクとレバーがないものが多い。外のトイレで最もよく見かけるタイプの、送水パイプに直接ついたレバー式のフラッシュは、まもなく覚えた。しかし、最近は、壁についたボタン式であったり、手をかざすとフラッシュするセンサー式のものであったり、ぱっと見ではそれが流すボタンだとわからないものも多いのだ。
もちろん「押す」だの「流す」だの書いてある。ご丁寧にFlushと英語で書き添えてあるものもある。しかし、なぜかひらがなで書いてあるものはまずない。これでは、幼稚園児のみならず、小学生でも見つけ出せない。便器にくっついているなど、見かけでわかるならばまだいいが、壁についているのでそうはいかないし、しばしば非常用ボタンも壁についていたりするので、やたらにお試しで押すわけにもいかない。実際、先日、娘が「ねーママー、流すのどれ? これ押せばいいのー?」と叫びつつ、非常用ボタンを押す寸前であった。

そんな不便を経験して、はっと気がついた。
なるほど、昔よくあった「流されていないトイレ」は、流す場所がわからない人のせいだったのだ。
子どもが元気に一人でトイレに入ったはいいが、流す場所がわからず、親も付き添ってきていなかったら、半べそかきながら、そのまま逃げ出すしかないわけだ。
子どもだけとは限らない。あの時代は、トイレがくみ取り式の家もまだ多かっただろう。そういう家に住む人なら、年配の人でも、水洗式のトイレなど初めて入った、あるいはめったに入ったことがない、という人もいただろう。子どもならまだ「お母さーーーーん! これどうしたらいいの?」と聞けばいいけれど、いい歳をしてそんなことは聞けない。
そもそも、用足しのあとは流す、という習慣がない人ならば、つい流すのを忘れてそのまま出てしまうこともあり得ただろう。

事実、最近は、流されていないトイレにお目にかかることがぐんと減った。
トイレ=ご不浄というイメージが減り、トイレをいかに綺麗に保つかがその店や土地のイメージアップにつながるという風潮になり、公衆トイレでもまめに掃除し、古くて汚れやすいトイレは改装して、踏まれたり排泄物が横もれしたりして汚れやすい和式を減らして、綺麗に保ちやすく利用しやすい洋式便器を増やして、トイレ自体が綺麗になった。
それと同時に、水洗式トイレが十分に普及して、誰でも「トイレのあとは流す」ということが普通になったことも大きいのだろう。

あとは、トイレを流すボタンやレバーをわかりやすくしてくれれば完璧なのだが。
また、ボタン式の場合、子どもの力では押し込みきれず、流せなくて救援を呼ばれることが多い。センサー式は、身体が小さいせいか、うまく認識されないこともある。
より使いやすく、ユニバーサルデザイン、ということでこういったトイレが出てきているのだろうが、そのせいで却って使いにくい場合もあるように思う。
最低でも、どれが流すボタンなのか、大きな字で、ふりがなも使って目立つように書いてもらえるとありがたいと思う。子どもだけでなくて60〜70代の方にもありがたがられると思うがどうか。
ラベル:育児 トイレ
posted by あずみ at 11:42| Comment(4) | TrackBack(0) | 育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はばかりながら、笑ってしました。そうだったのね〜。うちはボーイズなので、気付きませんでした。彼らは今でも和式では大きいほうはできないんじゃ・・・。教育不足です(^^;;
Posted by ぽよまま at 2006年10月16日 08:20
笑っちゃいました? わりと真面目なバリアフリー推奨記事のつもりだったんですが(笑)
男の子に和式教育は意外と大変かもしれませんね。今どき家は洋式で、外で使うときくらいしか教えられないですもんね。男の子はチャンス自体が圧倒的に少ないうえ、大きくなっちゃうとお母さんが一緒に入るわけにもいかず……。まあ身体が大きくなってしまえば、切羽詰まれば自然にできるでしょう、きっと。

ところで、一昨々日のことですが、某商店街のビル内で、久しぶりに流されていない公衆トイレを見ました。洋式だったけど、紙が大量に入ってました。でも流してみたらちゃんと流れました。ちなみに3つ並びの真ん中だったのですが、両脇のトイレだけやたらにトイレットペーパーが減っていて、汚物入れが満杯。いったいどれだけ長い時間、放置されていたのでしょう、あのトイレは。
Posted by あずみ at 2006年10月16日 13:28
たしかに、そうですね。

幼少の頃、実家が和式だったため、
洋式トイレでの用のたし方がわからず、
失敗してしまった事を思い出しました。

また、流すところも規格があるわけでもないので、
初めて入るトイレって、まず、それを探すのが
半分クセになっていますよ。

ワタシの場合、おばさんが入ったトイレの後に入るとアタリwが多いです。
Posted by こばち at 2006年10月21日 12:52
>こばちさん
そうですね、昔は和式が多かったから、洋式にまたがって落ちるとか、そんな話もありましたねー。

流すところの多様性にはほんとに参ります。意外と困るのが、公衆トイレではなくて、医院などのトイレ。なまじ最新式のシャワートイレがついていたりして、流すポタンやらフタの自動開閉ボタンやら水量調節やらがちっちゃくきれいに並んでるタイプのってありません? しかも字でなく絵で何のボタンか表しているの。2ヶ所くらいこういうのに当たって、真剣に困りました。

>>ワタシの場合、おばさんが入ったトイレの後に入るとアタリwが多いです。
そういうおばさんにはならないように、お互い頑張りましょうねっ。
Posted by あずみ at 2006年10月22日 16:34
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。