2007年02月20日

出産する250人に1人が生命の危険に曝される


出産時に命の危険、年間2300人の妊婦が遭遇 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

興味深い記事である。

 出産時の大量出血などで母体に緊急治療が必要なケースが少なくとも年間2300件以上あり、これに基づく推計で出産の250件に1件の割合に上ることが、日本産科婦人科学会周産期委員会(委員長・岡村州博東北大教授)の調査で判明した。


現在の日本で、出産のうち250件に1件は生命の危険がある、というのは、想像以上に多いなぁ、という印象。実数としては、妊産婦数が12万4595人、うち生命の危険があったのは2325人。
もちろん、そのうち実際に死亡に至る数は少なくて、うち20人。単純計算で10万人中16人。国の統計では10万人中6人くらいということだから、それよりはやや高く出ている。調査対象が「全国の同学会(筆者注:日本産科婦人科学会)卒後研修指導施設と救命救急センター」とのことで、高リスク出産を扱わない開業の産婦人科医院・産院を含まないため、そうなっているのだろう。
そういった偏りも含めて調整して算出した結果として、上記記事中の250人中1人に生命の危険、という結果を出したということだ。

現在の日本は、周産期医療については世界のトップクラスのレベルにある。
いわば、妊産婦の250人に1人は、出産時に自分の生命の危険に曝されている一方で、その救命率は高い。生命の危険に遭う前にそれを予測して回避する、例えば早いうちに帝王切開を選択したり、高リスクの妊婦の場合は妊娠期の早いうちから綿密な検査と継続的なフォローを行ったりすることも、広く積極的に行われている。(参考:帝王切開増加と少子化の関係
しかし、逆に言えば、救命率の高さゆえ、実は出産とは今も昔も体を張った仕事で、自分の命をも賭ける可能性がある、ということを忘れがちでもある。それだけ回避の方法をとっていても、なお250人に1人、年間に2300人が、いわば「死ぬかと思った」思いをしているわけである。それらの例の予後についてはこの記事では述べられていないが、死には至らないまでも、脳出血の例などでは後遺症が残った人もいる可能性がある。

現在の日本でも、出産が命懸けであることは変わりがない。出産そのものは昔から変わっているわけではない。ただ、どんな場合に危険なのかの判断や、判断の材料となる検査や機械の進歩、その危険をどうやれば回避できるかの技術などが良い方に変わってきただけなのだ。
そこがどうも忘れられがちになっているような気がする。
posted by あずみ at 15:27| Comment(3) | TrackBack(0) | ニュース等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
出産の前、死ぬかも・・・と思った記憶はあります。でも、旦那さんは笑い飛ばしていました。私は帝王切開だったし、むしろ出産については手術開始から3分という早業だったから(麻酔が効いていなかったんだけれど・・。)楽だったと思います。友人の話とか聞いていて、子宮口全開プラス周辺部位全部裂けてしまって、しかもその状態で分娩台に上ってお尻を振れと言われたり、それから緊急帝王切開とか・・・本当に命に関わったんじゃないか?と思えるような話を聞くにつけ、やっぱり出産って命かけている・・と思ってしまいます。
もう一人は子ども欲しいし、高齢出産・・・これもリスク高いけれど、帝王切開はもう嫌だな〜。
Posted by ぬあっこ at 2007年04月01日 05:39
>ぬあっこさん
コメントありがとうございます。
ほんと、出産は命懸けですよね。私も全身麻酔で帝王切開するはめになったので、他人事じゃありません。
まあ、帝王切開は、私の場合2度目のが断然楽だったので、次もつらいとは限らないと思うけれど、それより高齢出産、それ以上に高齢育児(笑)がきついかもしれないー。
Posted by あずみ at 2007年04月01日 09:19
うわ〜痛いところつかれました!!その通りです。恐怖。高齢育児・・・。
Posted by ぬあっこ at 2007年04月03日 23:23
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